第24回ドイツスプリント選手権
24. Deutsche Sprintmeisterschaften
日本でもようやく、全日本選手権が開催されましたが、同週末の10月10・111日、ドイツでは、スプリント選手権が開催されました。
残念ながら、今年2000mの全国級大会は開催されることはありませんでしたが、今年唯一の全国大会、今年唯一ドイツマイスター(ドイツチャンピオン)になれる可能性がある大会として、例年よりも多くのクルーがエントリーしました。(ただ、シニアヨーロッパ選手権がポーランドで並行開催されていたので、代表選手はいませんでしたが…)
概要
場所
ドイツ東部ブランデンブルク州はポツダムの西側に位置するヴェルダーで開催されました。
レース距離
今年は 450m でした。(毎年会場の設備、地形によって距離は変わるみたい。)
エントリー種目
4×と8+で出場しました。
4×
9月の後半に行われた今年初のKrefelder Regatta(地方大会)から Landesmeisterschaft Nordrhein-Westfalen im Rudern の州大会とクルーのメンバーを少しづつ入れ替えながら、スプリント選手権に臨みました。
Cite: Deutscher Ruderverband https://www.rudern.de/
予選は4組のハズでしたが、前日の練習で艇の破損事故やら、棄権が出て3組になりました。ここで、困ったことに、優勝候補のケルンのチームと当たることになってしまい、クルーのメンバーも少し動揺するというか、余計な緊張をしてしまいました。結果は3位で、2時間後の敗者復活に進みました。
敗者復活では心にも余裕が生まれ、楽に1位通過しましました。
2時間後の準決勝では、残念がら4位でFinal-Bに進みました。
正直、450mなのでほとんどのレースがコンマ差の戦いになります。だから、パワーとレートの比率、ミスをいかに減らすかが勝負になってきます。そこが、スプリント選手権の面白いところでもありますが。
結果は、Final-B、2位、総合8位で終えました。
Rang | Bahn | StNr | Boot/Mannschaft | 450 m |
---|---|---|---|---|
1 | 3 | 10 | Ruderclub Nürtingen e.V. 1921Lukas Schneckenberger, Tim Liebrich, Oliver Peikert, Christian Heszler | 1:16.53 (1) |
2 | 4 | 15 | RTHC Ruder-Tennis-Hockey-Club Bayer Leverkusen Ruder-AbteilungChristopher Ahn, Michael Weppelmann, Takatomo Furumai, Nikita Mohr | 1:17.55 (2)+1.02 |
3 | 5 | 13 | Rudergesellschaft München 1972 e.V.Florian Kausemann, Benedikt Niederalt, Ferdinand Weigl, Maximilian Rieder | 1:18.79 (3)+2.26 |
4 | 6 | 7 | Hanauer Rudergesellschaft 1879 e.V.Mario Woitaschek, Tim Niclas Meier, Tobias Maibaum, Christoph Dübler | 1:18.92 (4)+2.39 |
5 | 2 | 3 | Crefelder Ruder-Club 1883 e.V.Lars Hermsdorfer, Joost Follert, Hendrik Klose, Jan Renner | 1:20.27 (5)+3.74 |
6 | 1 | 4 | Ruder-Club Potsdam e.V.Joshua Bathke, Benedikt Wittenbrink, Jonas Köpke, Janos Emadi | 1:21.53 (6)+5.00 |
レース動画
予選のライブ配信はありません。
8+
びっくりの方も多いかもしれませんが、なんと、エイトでも出場しました。
Cite: Deutscher Ruderverband https://www.rudern.de/
なかなか、8人で集まってエイトで練習する機会もないので、ぶっつけ本番でレースに挑みました。レースをしながら、クルーを完成させていくイメージです。
8番から4番まではオープンのちょーデカイ選手で、中にはオリンピアンやワールドメダリストもいます。バウサイドの1番と3番(自分)は、下の動画の表彰式のところで見てもらえればわかると思いますが、175cmの軽量級のチビ2人なので、前のロングストロークについていくのが大変でしたが、なるべく邪魔をしないように頑張って漕ぎました。(更に自分たちはスカラー笑)
だから、艇のセッティングもオープンの選手はピン to ヒールをテール方向にMAXに長くして、自分たち2人はMAXに短くしています笑
ということで、初乗りなので、予選はあまり良くなかったです。というか、自分がヤバすぎた。全然漕げない。普段、スカル種目しか漕いでいない人間が、すぐにエイトのMAXスピードに対応できませんでした。絶対、迷惑かけまくっているとゴールしてから思いました。
敗復では、一部シートチェンジして、より高レートを出すことができる選手をストロークにして挑みました。
予選前の朝に初乗りし、予選前のアップとダウン、そして敗復のアップで徐々にリズムなどの感覚をクルーで掴むことができてきました。
まさに、レースをしてクルーが成長していくのを実感しました。だから、ある意味、予選で上がるより敗復に回って経験を積んだことがあとにつながったのかもしれません。
というか、世界選手権でもドイツ国内の大会でも、予選めちゃくちゃ遅くて、決勝の組合せ見たら、そのクルーがいるとか見かけることがありますが、欧米人ってそういうことが日常茶飯事なのかなって思いました。
また、自分のSNSをフォローしてくれてる人は見たかと思いますが、敗復のアップ中に敗者復活A組の2クルーが、練習水域で接触事故を起こして、Bは時間通り、A組は1時間半遅れで行われました。目の前で起こった事故なので、流石に自分たちもその時は動揺しました。他人の不幸を喜ぶと自分にも返ってくると日本では言われることがありますが、正直A組は決勝までの時間が少なくなったので、みんなラッキーって言っていました。
ただ、個人的に思ったのが、突っ込んだ側のクルーが失格になっておらず、普通に敗者復活に出場していたことも驚きでした。というか、今回の大会接触事故多発で運営のマネジメント不足も否めませんが。(5-6艇ぐらい思い切り壊れていた。)
Rang | Bahn | StNr | Boot/Mannschaft | 450 m |
---|---|---|---|---|
1 | 3 | 2 | RTHC Ruder-Tennis-Hockey-Club Bayer Leverkusen Ruder-AbteilungNikita Mohr, Christopher Ahn, Takatomo Furumai, Björn Birkner, Felix Krane, Dominic Imort, Michel Palisaar, Julius Christ, Anna Dames | 1:13.11 (1) |
2 | 2 | 8 | Osnabrücker Ruder-Verein e.V.Maximilian Witte, Alexander Oberpenning, Patrick Loh, Jonas Krimpenfort, Timo Strunk, Vincent Sander, Alexander Schawe, Conrad Felsner, Jaqueline Zimmer | 1:13.19 (2)+0.08 |
3 | 1 | 6 | Renn-Ruder-Gemeinschaft Mülheim e.V.Robert Wirth, Henrik Stoepel, Felix Schütte, Dirk Passareck, Tim Apeltrath, Martin Kiefer, Simon Schlott, Philipp Uebachs, Neo Liebermann | 1:16.21 (3)+3.10 |
4 | 4 | 7 | Ruder-Club Potsdam e.V.Tobias Tirrel, Jonas Köpke, Joshua Bathke, Janos Emadi, Benedikt Wittenbrink, Klas-Ole Lass, Jonas Huth, Marvin Paul, Sabrina Güttler | 1:17.51 (4)+4.40 |
いよいよ、決勝
スプリント選手権で初の決勝に進むことができたのですが、決勝前のクルーミーティングは、なかなかいい感じで行うことができ、みんな集中してレースに向けて出艇することができました。
正直、450mのレースなのでレース中のことはあまり覚えてはいませんが、気がついたら1位でゴールしていました。
唯一感じたことは、その日の中で確実にリズム、ドライブ、バランスが格段と良くなっていました。
ということで、あーだこーだ言っても仕方がないので実際のレース動画をご覧ください。
動画
ライブ配信動画(表彰式あり)
予選のライブ配信はありません。
ドローン撮影映像
※一部コマ飛びしています。
西部ドイツ放送スポーツコーナー
西部ドイツ放送(公共放送局)のニュースのスポーツコーナーで紹介されました。
まとめ
ということで、初のドイツマイスター(ドイツチャンピオン)になることができ、自分の分まで漕いでくれたであろう、前の大きい選手にも感謝しながら、久しぶりに嬉しいと思ったレースになりました。
Cite: Deutscher Ruderverband https://www.rudern.de/
と言いつつも、前の大きい選手たちは『やったな!たかとも!ドイツマイスターになったぞ!』とか『よくやった!たかとも!』とねぎらいの言葉をかけてくれて、表彰式のときに何故か『たかとも』コールをしてくれました😅
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