ドイツで信じてはいけない2大企業 ―その1
信用してはいけない企業?
日本で信用してはいけない大企業って思い浮かびますか?詐欺や犯罪行為をしている悪徳会社ではなくて、一般企業でそこの商品やサービスを使いたいけど、安心できないという企業です。2回分けて2つの会社を紹介していきたいと思います。
その企業とは
1.Deutsche Post AG =ドイツポスト
2.Deutsche Bahn AG =ドイツ鉄道
です。みなさんも名前からしてすぐに想像がつくと思いますが、日本で言い換えるならJP日本郵便とJR〇〇旅客鉄道株式会社にあたります。現在、かんぽ生命の保険商品不正販売で日本郵便も確かに信用できないとえばそうかも知れませんが、日本だと本業の郵便や配送に対してそこまでの不信感は無いはずです。JRに対しても同じで朝の通勤時間帯に列車が遅れることはありますが、ほとんどが外部の不可抗力によって発生しているもので、交通機関としての不安や不信感は無いでしょう。在独日本人の中では有名な話でドイツ人の常識ですが、ドイツのこの2大企業に日本のような期待を持っていはいけません。いとも簡単に裏切ってくれます。
1. Deutsche Post AG =ドイツポスト 編
まず、ドイツポストの成り立ちから説明していきます。ドイツポストはケルンから南に30kmの距離にある旧西ドイツの首都だったボンに本社を置く運輸業の会社です。1989の東西統一前まではドイツ連邦郵政省として電気通信・郵便・郵便貯金の3事業が一体経営されていました。日本の旧郵政省と同じような感じです。東西ドイツ統一を気にそれぞれの3事業を分離し1995年にそれぞれの3事業の株式会社化が行われました。そのときにできたのが現在のドイツポストの始まりです。それまでの郵便事業は赤字続きでしたが、ドイツポストの誕生と同時に経営の合理化と郵便局や人員の削減を行ってきました。現在、日本にJP郵便局は23,896局(2019年時点)が存在しますがドイツではDP郵便局を12,000局まで減らす方針を示しました。しかしながら現在では一転して地域の小売店に業務委託するドイツポストパートナー制度で24,000局まで戻す方針になっています。
また、ドイツポストグループはドイツ国内だけではなく、国際運送業でも力をいれていて、1998年にはアメリカで創業したDHLの株式を取得し、2002年には完全子会社化。現在では世界最大の国際運送会社になっています。ちなみに自分はドイツに来るまでDHLはドイツの会社だと思っていませんでした。なんか黄色と赤でかっこいい運送会社ってイメージでした。現在ではそんなのも崩壊…笑
何がそんなに酷いのか
“郵便屋さんなのに郵便物をまともに届けられない。“
以上でございます。笑 これは本当に笑えない問題で、自分はこっちに来てまだ1年ちょっとしか経っていないにもかかわらず、何回も郵便物が届かない、送られず返送されるといった事件に遭遇しています。
事件1 ―郵便物が届かない。
次に書くドイツ鉄道もいい加減なので、そっちが原因でBahn Card(=バーンカード/ドイツ鉄道の割引カード)が届かないのかと最初思っていたのですが、どうもそうではなかったらしい。ドイツ鉄道に『私のカードが届かないのだけど戻ってきていないですか?』と連絡すると『あなたのカードは戻ってきているよ!』『分かりました。登録している住所もあっているので再送してください』と連絡しましたが未だに来ていません。もー知らん。。。(まー、カードが無くてもアプリで表示すればそれで大丈夫なのでいいのですが。)
事件2 ―郵便物が送られない
歯が痛かったので、歯医者に行ってそこで保険の処理はできないと言われたので、自分で還付金の請求をしなければいけませんでした。保険会社のHPからテンプレートをダウンロードし必要事項を記入後、手書きで間違えいないように窓枠付きの封筒に既に宛先が印刷されている住所が見えるように入れたのですが、なかなか保険の処理がされず、保険会社にと問い合わせると『あなたからの郵便物は届いていないから。メールで送って』と連絡があり、その後3日ぐらいで還付金が振り込まれました。それから約3週間後に自宅の郵便受けにドイツポストから手紙が入っていました。〇〇郵便局まで郵便物が届いているので取りに来てください。という内容でした。しかも〇〇€追加必要です。と書いてあります。全く見に覚えがないし、もし日本からなにか送ってくるとしても連絡をしてから送るだろうと思いながらも少しワクワクしながら郵便局に行きました。そして、窓口に行って通知表を渡し、お金を払って出てきたのが、どこかで見覚えのある封筒。その瞬間嫌な予感がしましたが、その予感は的中。なんと、1ヶ月前に送った還付金の請求の書類だったのです。自分が住所を書いて送ったのなら間違えもあるかもしれませんが、保険会社が発行した書類に印刷されている住所ですよ!しかも、宛先は見つかりませんでしたって書いてあって、さらに返送した分の手数料まで払わされて、ドイツポストに変な期待をして行くんじゃなかった。
事件3 ―荷物が届かない(DHL編)
もちろん、ドイツで生活していてもAmazonをよく利用します。最近日本でも、Amazonで注文すると、デリバリープロバイダから発送します。という案内を見ますよね?ドイツも同じでAmazonプライムでお急ぎ便を注文すると近場の倉庫からの配送ならデリバリープロバイダで次の日には到着することも多いですが、たまにマーケットプレイスの商品でAmazonの倉庫から直送ではない場合があります。この場合、個人の商店から配送されるわけですが、自分ほしかった商品で価格が1番安く出品されているお店があったのでそこを選択しました。ドイツはEUに加盟しているので、たまに近隣諸国のお店から送られてくることもあります。その商品を発送したのはイギリスのお店でした。外国からの発送なので多少の遅れは覚悟していましたが、まさかの自体になるとは…
数日後、商品は発送されました。とサイトに表示され、イギリスの各地を中継してフランクフルトまで到着したところまでは確認できました。ここまで約3日ぐらいフランクフルトまで来ているし、もう大丈夫だろうと、その後あまり荷物のことを気にしていませんでした。1週間経っても荷物が届いていないので、なにかおかしいと思い再び配送状況を見てみると、フランクフルトで9日間も止まっているではありませんか。その後ケルンの仕分けセンターに到着したようですが、消息不明になりました。発送したお店にも問い合わせると私達も探してみますと連絡が来ました。イギリスの配送業者はイギリスからは確実に出国しているけど、ドイツの委託先はDHLなのでそこから先は分からないとの連絡が来ました。仕方なく自分でもDHLのサポートセンターに連絡しました。しかし、先方からの返答は
『フランクフルト空港を通過してケルンまで行ったことは確認できているけど、私達にも荷物の場所は分からない。』
おい、何を言っているんやサポートセンターのお姉さん。『ケルンまで来てるのは顧客のポータルでも確認できとるわ!そこから先の詳細が俺は知りたいんや』って思ってもう一回聞きましたが、『私達にも分からないから、もう少し待っても来なかったらまた連絡して!』と言われ、もう少し待ってみることに、ちなみにこの時点で既に1ヶ月経っていました。もう、十分待っとるわと思いながらも、待つことに。
5週間がたったころお店から、『配送業者からあなたの荷物が戻ってくるという通知が届きました。』と連絡がありました。『えっ!まって、戻るってイギリスに???』ずっこけそうになりましたが、『あと数日で戻ってくるから戻ってきたら再送するね!』とお店。注文から6週間後、再びイギリスからフランクフルトを経由してやっとのこと家に到着しました。
ちなみに、買った商品は旅行かばんなのですが、既に自分よりも先に旅行しているという。笑
とにかくテキトウなドイツの運送会社
大きな事件はこれぐらいですが、この他にも不在通知を入れずに持ち帰ったり、チャイムすら鳴らさず不在通知を入れたり、アパートだと一人の住人に全部の荷物を渡したり、荷物をバルコニーに放り投げたりと、もーやりたい放題です。
Ein Wort. #Hermes pic.twitter.com/yeGf2aa2Ck
— Words like swords (@Weltregierung) January 24, 2019
だから、最近はパケットステーションを利用するようにしています。パケットステーションは日本でも設置が進んでいるコインロッカー型の荷物受け取りロッカーでドイツでは駅やスーパーマーケットなど街なかの至るところに設置されていて24時間利用でき便利で、配送時パケットステーションを選択すると、DHLのポイントも貯まり、ほぼ確実に配送されるので取りに行くのは多少面倒でもこれ一択です。